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頭脳は麹漬け

「地球へ…」のキース×マツカ♀ 女体化ではなく、女性でした!という設定…。

今更キスマツ小説 はじめに(常にトップに置きます)


「地球へ…」の二次創作です。
どんだけヤられてんですか?な転生ネタ
キスマツ…。
もとは某サイト様の余りにも素敵夫婦過ぎるキスマツにすっかりハマったお陰です。
アニテラから約10周年記念。
マツカが女でキースが悶々として悩んでいればいいよ!と書き始め当初の予定と全く別物になったよ。
キースさんがもはや別人です。
暇で暇で仕方の無い人は流し読みしてってくださいまし。暇潰しになっていただけたら幸いです。

以下、わたしのかんがえた、この話の登場人物とか設定とか。これを読んでダメだ〜と思ったら閲覧止めた方が良いです、マジで。基本設定はTVシリーズの方(アニテラ)準拠となります。

なお時系列では
オードラデュタン→その他のキスマツ小説、になっております。


長編:「オードラデュタン」 ※カテゴリ分けしました。

主人公:キース・アニアン
SD体制崩壊から300年くらい後に生まれた。ホモではない。据え膳食わぬは男の恥、でうっかり食べてしまい後悔した事がある。前世より脆弱なスペックになったよ(煙草とアルコールに逃避、女に逃避、仕事に逃避、記憶が無い事にコンプ) 趣味は自分探し。ビジュアルはアニメの方を想像してください。

ヒロイン:ジョナ・マツカ
本名はジョハンナらしい。元僕っ子の毒母持ちのオタクな薄幸の美少女。前世とはコーヒー給仕能力以外に真逆の性能を誇る(船酔い・する、成績・良い、姿勢・良い、殴られる・泣く、キース・逃避型)

セルジュ・スタージョン
キースの補佐官でパイロット。天然と見せかけたやり手。薬にヤられた金髪碧眼の美人奧さんがいる。新婚。若くして苦労人。
やっぱりピアノが上手い。

パスカル・ウォグ

キースより年上だが、階級は下。キースを生暖かく見守る。彼女いない歴=年齢。

アンジェリン・マディソン
本名アンジェリーヌ・カーライル・ド・マディソン女伯爵。地球の市民権を持つ。セルジュに懸想していたが、呆気なく玉砕した。後にジョナ最大の障壁となる。

セキ・レイ
たぶんあの人の生まれ変わり。年齢も三十路にかかっている。技術オタクとしてマツカに同じ匂いを嗅ぎとっている。

ジャン・P・ボナール
パスカルとセルジュの先輩。(はじめの設定と異なってしまった!)
本職はフィギュア造形師である。お気に入りの二次元キャラの服を着せたジョナ・マツカにしか見えない作品を多数制作している。キースにバレたら射殺されると信じており、のちに彼の暗殺計画を企てる。

トォニイ
SD体制崩壊後から姿を消していたが、再び人類の前に現れるミュウ。かっこいい。でも300年以上は生きている。

ジョミー

どこかに転生しているはずなので、トォニイが血眼になって探している伝説のミュウ。ポケモンでは無く14歳の少年の姿をしている。常にナキネズミを肩に乗っけている。

イライザ

現キースの情婦。覗き趣味があるが変態ではない。いや、やっぱり変態かもしれない。

エイドス(大佐)
子供の頃、「僕はアドスです。」と自己紹介文を書いている時にア○スと書いたらちょっとエッチなことに気が付いて以来、「エイドスです」と主張し始めた。そんな彼も今は体重0.1トン。好みの女性のタイプはジョナ・マツカ(!!)

エラ女史
女子高の先生になりたかったが、なぜかソレイド特別区の教官になっていた。いたいけな女子に貞操観念を強く教えこんだ結果、オタクになってしまった者が多数出てしまい後悔している。

ゼル機関長大尉

船長になりたかったが、いつのまにか医者になっていた。カウンセリングでは「~じゃ」の言葉遣いが患者にウケてまあまあの人気。だが初対面のキースには沈黙されて気まずかった。

ブラウ航海士長?
女海賊になるのが夢だったが、オタクパーツを探しに出かけたエネルゲイアの某ガード下のジャンク屋で店長と盛り上がり、気が付いたら占い師にされていた。床上手の男を見分ける目を持つ。(ヲイ)

フォン・ヒルマン教授少佐
ゼル大尉とお友達。髪の毛はある。

(元老)ウォン
「修正だ!」と若きエイドスを殴り倒した武勇伝を持つ。アニテラ本編では「ゴメンナサイ」を連発していた模様から、女王様に蹴られて喜んでしまうMだと断定した。

その他

ブラスター
この時代の銃。薬莢が要らない。キースはあまり使わず実弾入りを常備。

パラライザ
この時代の麻酔銃。マツカが使いたがる。

戦艦エンデミュオンフュンフ
5回のバージョンアップ?をした。キース中佐が使う船。

戦艦イピアナッサ
キース中佐が使う船。その2。エンデミュオン級と呼ばれる上の船と同型艦。

超弩級旗艦ゼウス
マードック艦長らと共に300年前に散った船。同型艦がスペアパーツを組み立てて作られた。でも技術の進歩はそれ程でも無かったらしく、今でも十分に使える。

超々弩級旗艦ゼウスツェン
まあ、あれだ。Windowsに例えると、ゼウスは3.1くらいでこいつは10だ。

ヴァルキュリー
戦闘機の名前。ワルキューレと似てるね。うん。マ◯ロスを思い出した奴手を挙げなさい。
ちなみに可変翼である…。(変形はしないが)

バイオマシン
この時代の最先端の処方。薬として人体に注入して使う。機能は様々ある。
それにしてもオリジナルの設定でなんでも片づけるのはいかがなものかと考えて小一時間…。

APD
アンチ・サイオン・デバイスらしい。そもそもサイオンって何ぞ。

サイオン遮蔽リング
そのまま。…目覚めたキースにとってはあなたの夢を叶える魔法のリングになりかねない危険なシロモノ。
秋葉原あたりで簡単に手に入るらしい(嘘)。

瞳孔入力
網膜に直接…な感じがカッコいいと思うので、ふつうにイメージするような画面を視線で追ってどうこうするデバイスじゃなく、たぶん使いこなすには訓練が必要なタイプの入力方法(なんじゃそりゃ)。身体には何もつけなくても良い。
ミュウの皆様は割と簡単に使える。

トリアージランプ
軍服の階級章の裏、襟元に付いている。緑が「寝てるだけ」、黄色が「どっか怪我してるから早く医者行け」、赤が「死にそう」黒が「即死」などと色で負傷した兵士の状態を簡易的に判別できる様になっている…らしい。また、戦闘中の脳波や心拍データも記録する機能がある。

メギド
メギド・システム・ν (にゅー)。何だよ、νってw ワープ理論を駆使しリニューアルされた最終破壊兵器。因みに三百年前にマードック艦長の特攻と共に地球に落とされた一基はその後、地球国立公園のお花のオブジェと化している。

地球市民権
再生した地球に住む権利。カナリヤの子孫と呼ばれる人を中心に数万人程が持っている。まだ少ないのだよ。フランス語の爵位を持つ人は同時に地球市民権も持つと言う見分け方がある。国家騎士団員はナイトとか言わずシュバリエと呼び給へ。



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裏・キスマツ 設定(常に裏のトップに置きます)

 はい、皆様こんばんは。我が家のキスマツ裏の設定でございます。
なぜ設定にパスワードかけるのか?と聞かれましても。内容がアレなので。


! この世界のジョナ・マツカ♀とキース・アニアンは夫婦である。
 はい。一部にしか知られていませんが特に隠している訳では無く、夫婦です。毎晩楽しく子作りしています。

! いまだにジョナはみんなのアイドル
 昼間のマツカと夜のマツカのギャップは他の皆さまには想像がつきません。
キースはそのギャップに萌えているのです。

! 夜は大魔王に変身するキース
または夜のメギドと呼ばれています。ここではただのエロいオッサンになりそうです。
…エロ杉、すみません。本当にすみません。管理人の趣味ですげーことになってます…。

! 性癖はマツカに全て把握されているキース
普通にエロ本やエロDVDの隠し場所などを把握されています。
マツカは「サイオン遮蔽リング!犯されまくるミュウを盗撮!」などのやばい系タイトルを見つけてドン引きしました。

! セルジュはノーマル過ぎたため、最近勉強中である。
団鬼六作品などでソフトSMの世界に足を突っ込んでいる様です。その内キースに指南しそうです。

! エイドスはジョナに懸想している危険人物
大変危険です。マツカの足の指を舐めてイカせてみたい、などと変態的なことを考えています。

! キスマツはセックスの最中をセルジュに見られてしまったことがある。
そのあとセルジュは自宅へ直行し奥さんといたしました。

! ウォンさんはガチホモ。
かつドMです。キースに拘束されて突かれまくりたい、とかとてもとても表現出来ない妄想を繰り広げています。

…人類側は変態ばっかりですね〜( ^ω^ )

! ちょっと変なジョミーとパスカル。
此方の設定では、見かけはアレですが、キースを含むこいつらはほぼ同年代組です。ジョナに溺れるキースをフォローする優しい友人…のはずですが…。

! おヤエさんは物知り。
8○歳。離婚歴あり。イケメンの子供がいる(タッキー&タージー)。無敵。キースより強い。






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それでもキスマツ小説 はじめに (ご注意!)

「消えない痕」

はじめに

 キスマツにどっぷり浸かり、ジョナを女に転生させ挙げ句の果てには夫婦にしてしまうと言う暴挙を仕出かし長編を長々と書き終えてしまった2016年。もう一度このカプで少女マンガ風というかメロドラマ展開をやりたいなぁと考えてたら、何か思いついてしまったので(笑)だらだらと書きはじめました。いつ終わってくれるか謎。
ジョナがヒロイン特典三割り増しの扱いです。キースがアホでヘタレっぽいです。もしかしたらヒロインはキースかもしれません(!)
オリキャラ要注意。

前提
キースとジョナが「オードラデュタン」という転生話でくっついた直後くらいの話です。
<オードラデュタンのあらすじ>
 アニテラ本編で地球の地底で岩の下敷きになったキースはSD体制崩壊後300年経った後にマザーの残渣イライザによって再度作られてしまいます。
キースに恋愛的感情を抱いたままキースを庇ってお亡くなりになったマツカたんは性転換し女性として生まれてしまい再びキースに恋をしてしまいます。転生後のキースは仕事人間の愛を知らない男と成り果てていましたが女マツカの色香と必死の口説き落としによりキースはようやくマツカたんと結婚するのでした。めでたしめでたし。


登場人物
キース・アニアン大佐
身長182cmらしい。ジョナと年の差婚をして亭主関白ぶりを発揮。女性遍歴がアレでたまに本人も後悔している。いろんな意味で危険な主人公。

ジョナ・マツカ少尉
家出を繰り返す素行不良のキースの嫁。
前世での日陰な面影は何処へやら。本人は普通顔と思っているが実は結構な美形と言う昔の少女マンガにありがち設定。ハイ、それを目指しているんです。

セルジュ・スタージョン
キャビアは共喰いの様な気がして食べられない損な男。一応ジョナたんよりも背が高い。キースの懐刀と呼ばれている。

パスカル・ウォグ
ジョナに妹萌えしているキースの次に危険な男。5個のメガネを持っている。

アンジェリン・マディソン
便宜上ラコンテス・ド・マディソン(マディソン女伯爵)と呼ばれる事がある。金髪碧眼、容姿端麗、大金持ち。相変わらずジョナ最大のライバルである。

リザベート・マーベリー 伯爵夫人
アンジェリンのおかん。パルテノン元老院議員。キースを巡る確執はマディソン対マーベリー事件として知られている。
(ごめんマニアックかもしれない。)

イシス
フィシスと同じ顔を持つ女。キースを手玉に取る。

リオ
アニテラでのメガネ男子ぶりに注目!似合っていたよ!地味に最期までジョミーを思ってたね…(涙)。

セキ・レイ(シロエ)
隣のセキさん。と呼ばれるがごとく、セルジュとかパスカルの隣から声をかけてくる登場の仕方をする。

レイナ
ジョナに張り付く隠密ナキネズミ。女の子。

ジョミー・マーキス・シン
リインカーネーションして颯爽と登場していたはずが中々姿を見せない。主人公はキースだからね。仕方ない。

トォニィ
300歳以上のはず。SD体制崩壊を目撃し生存している数少ないミュウ。伝説の長と呼ばれている。姿を中々現さない。

アリア・シュナイダー
モブ。マツカたんのお母さん。昔、そういう名前の女優さんが居てだな……。

スェスチ
5番目に考えたモブキャラ。過激派リーダーっぽい。

技師さん
どいつもこいつも某ゲーム会社の配管工のマ◯オみたいな風貌をしている。

フーブ中佐
モブキャラ。第9エリア構造体の防衛局長。地球防衛局長では無い。ヒゲは無い。

地球に居た女主人
アニアンカウンティでひとり働く研究者。ジョナに園芸用ナイフをたくさんプレゼントしてしまう。


その他
アタック・トゥ・マザー
リインカーネーションの隠喩。本来ならば自分の子供であるはずが、実は記憶を持った一個人(他人)であったという事が母親への人権侵害であるという考えから。また転生をするミュウを忌む為にこう言う言い方をする。

人類統合軍
300年前のキースさんらがいた人類統合軍とは別に再編された。ミュウ排斥主義でミュウと縄張り争いをしている。時々パルテノン管理下の惑星にちょっかいをかける困った人達。某アニメのエゥーゴみたいな感じ?

地球正規軍
現在キースさんが所属する軍。パルテノンの下部組織っぽい。某アニメの連邦政府軍みたいな感じ。

国家騎士団
するとこれは某アニメでいうと…ティターンズかよ?!とかなるのですが、多分違う。所属する人は地球市民権を持つ。

パルテノン
300年前の地球再生機構リボーンの発展的解消後に残存している政治組織。地球の保護と惑星ノアの面倒をみている。人類生存圏の元締。

元老院
パルテノンのトップ連中。年寄りが多い。

戦艦アンフィトリテ
トライトン級=アニテラのトリトン級位のそういう名前の戦艦。小さめ。

戦艦ケルベモ
人類統合軍の船。トライトン級よりさらに小さい。

戦艦セラーフォ
人類統合軍の旗艦。ゼウスがモデルとなっているのでバカでかい。

戦艦バギーニャ
ミュウ得意技、鹵獲した戦艦を夜露死苦的に魔改造。

…ここまでくるとかなりいい加減な説明に自分でもうんざり致します。

ジョナとジョナ (後)

 化粧室に備え付けられていた鏡をジョナは唖然と見つめていた。つい先刻も同じような所作でため息を吐いていた気がする。

(なんて綺麗で可愛らしいんだろう。ぼく、女の子になるとこんなに可愛くなるんだ…)

普段の彼女からは到底出ないであろう感想である。細いウエストに手を添えてから胸に手をやり、膨らみを確認するとボッと赤面する。

(ぼく、本当に女の子の体だ…そしてあのキースと…)

 つまりそう言う事である。
普通なら自身の体を色々と触って確認してみたいところだが、生憎そんな気分ではない。……ジョナの精神はまるっと前世のジョナ・マツカとなっていた。
 幸いにも本日のキースは終日執務室での内勤であった。あの後、ぶっ倒れたジョナを抱えて談話室に駆け込むと彼は大急ぎで一番状況を把握しそうな男を呼び出していた。
 先程から談話室でジョナを待つ二人の男の前にようやくジョナがふらふらと姿を現した。
「やっと落ち着いたようだね」
 キースの側に立っている青年が微笑む。
「概要はシロエから聞いた。つまり、お前は今朝から突発的にリインカーネーションに至る前の記憶を思い出して混乱中という事なのだな」
 キースが難しい表情でジョナに確認した。ジョナは頷く。側に立っていたシロエと呼ばれた青年が付け加えた。
「思い出す、というより、当時の本人そのままになっている。でも今の世界の記憶はデータとして取り出せるから状況も理解している。ただし、モノの感じ方や感情といったものがジョナではなくリインカーネーション前のジョナ・マツカになってる」
ジョナはその言葉にも同意して頷いた。
このセキ・レイ・シロエという青年もミュウだ。ジョナとは仲良くしているらしい、とジョナ自身が自ら体験したとは思えない記憶の引き出しを覗いて考えた。
「時々僕にも起こる。メンタル面だけだから、慣れれば大丈夫なんだ。でも、ジョナの場合は性別が違うから…」
色々と事情を知っているセキ・レイ・シロエは意味ありげな表情でキースの顔を見つめた。
「何だ、シロエ」
「まぁジョナの場合も一晩寝て起きれば元に戻ると思うけど、前世のあんたはジョナ・マツカにひどい仕打ちをしたらしいからなぁ」
過去にジョナ自身から聞いたと言わんばかりの含みを持たせてシロエが横目でチラリとキースを見遣る。
キースはムッとして言い返したいのを我慢した。
ふざけるな、リインカーネーション前の自分がどれほど非情な男だったというのか。キースはセキ・レイを睨みつけた。
実際、今のキースには『国家元首』や『冷徹無比な破壊兵器』と呼ばれた頃の記憶なんて殆ど無いのだ。それ故にマツカを死なせてしまう前の彼に対する扱いが言うほど酷いとは思ってはいなかった。
「僕もあんたを殺してやりたいと思った事があったけど、実行していない訳だし。リインカーネーションする前の感情に支配されたりする事は無いと思うから大丈夫じゃない?」
そう言うと、シロエは仕事が残っているから、と談話室を出て行こうと踵を返した。
「待て、殺してやりたいって言う今の言葉は冗談だろ?」
さあね、と悪戯っぽく笑ってジョナに大丈夫だよとウィンクしてみせる。
「取り敢えず様子を見るんだね」
 シロエが去ってからキースとジョナは困った様に黙ってお互いを見つめた。

 スキルは感情とはあまり関係無さそうであったらしく自宅に戻るまではジョナは特に何の不都合もなく過ごした。
ぎこちなくも彼らは久しぶりに二人で食卓を囲み、傍目ではごく普通のカップルに見えた。……が。
 キースは面と向かってジョナを観察するうちに、ようやく違和感を認識していた。
前世のジョナ・マツカはキースを恐れていたらしい。キースが単に鬼上官だったという訳でもなく、何か別の原因がありそうだ。何気なく皿を受け取る為に手を差し出した際、肩を震わせビクついた小動物の様に反応するジョナの表情を見てキースは悟った。
―― キース、お前はジョナに何をしてきたんだ。
彼は前世のジョナ・マツカに同情すると同時に過去の自分に対して腹立たしく感じた。幾らミュウで男だからとはいえ、怯えるほどに過度に酷い扱いをしたのだとしたら、その時代のキースは一体何を考えていたのだ?

「まぁ、あれだ。当時はミュウを排除する方針であったから、お前が私をそれほど恐れるのも仕方ないとは思うが」
 ひとまず淹れてもらったコーヒーをすすりながら業務面談の様な体でキースはソファでジョナと相対して切り出した。
「私はそれ程お前にキツく当たっていたか?」
 自分が給仕した飲み物でやっと寛ぐと、ジョナはぽつりぽつりとキースの質問に答え始めた。
「ごく偶に、ぼくが至らないせいで指導を受ける事がありましたけれど…」
言葉を濁すジョナにキースは落胆の色を隠せない。
―― 恐らく、シロエの言った通りなのだろう。……確かにコイツを半ば暴力と権力で抑え付けていた気が…する。
 キースは手で顔を覆いながら低く呻いた。
今まで転生する前の自分をあまり思い出せなくて、否、思い出したくなかった、いつも記憶は激しい自己嫌悪を呼び起こす。
「私はお前を傷つけていたのか?苦しめていたか?」
 ジョナは答えに詰まり目を伏せた。
やるせない様子で飲みかけのコーヒーをテーブルに戻すとキースはジョナの側に腰掛けた。
そうか、俺はお前の目の前でミュウを迫害していた張本人だものな。俺の意思でやっていた事だ。しかしマツカはそんな俺を…、
「私はお前を苦しめた。それなのに何故、私を庇ったりした」
やや震える唇でキースは尋ねる。あのマツカの最期の日の事を言っているのだ。
刹那、ジョナは琥珀色の瞳を上げた。凛として美しい。唇を震わせて、ジョナは声を荒げた。
「……まるで覚えていないんですね、分からないんですね!」
その強い口調に怒りを感じた。
キースは彼女、いや彼を怒らせてしまった。
「ジョナ、」
 キースは言いかけて躊躇った。深夜となったこの時間から、複雑な己の生い立ちやジョナへの複雑な気持ちの変遷を伝えて行くと、きっと夜が明けてしまう。それ以前に上手く言葉にできそうにも無い。さらに最近、複数のオペの後始末がやっと一段したばかりで、連日長時間労働をしているジョナは疲労が蓄積されている筈である。
「すまない」
「優しいんですね…今のマツカには」
睨み付けるジョナ。何を思っているのだろう。
「シロエは寝てしまえば元に戻ると言っていた。今夜はゆっくりお休み」
もう二度とコイツを悲しませる様なことはするまい、キースはため息混じりに少し微笑むと、軽くジョナの額にキスをした。
するとジョナはキースの手を払って叫ぶ様に言った。
「大佐、あなたはぼくをどう思っていたのですか!ぼくは一番大事な事を聞いていない。ぼくは単なる部下ですか?」
「お、おい落ち着け、マツカ」
「……ぼくに同情なんてして欲しくない、今、あなたがわざわざジョナと共に居るのは過去のぼくへあがなう為ですか?」
 そのまま勢いよく立ち上がったジョナの手をキースは力強く掴んでいた。
「何をするんですか!」
キースはジョナの前に胸をつけて立つと、ジョナの両手を後ろ手に持つ。
両手首を簡単に片手で押さえられてジョナは目を丸くした。
―― なんて事だ、女と男ではこんなに体格差があるなんて。
動きを簡単に封じられ悔しく、ジョナは上目遣いでキースを睨みつけた。
 キースになんて到底敵わない。体当たりする事すらできない。今も昔も。

 キースは荒く息を吐いた。
「今までのどんな言葉よりも堪えるな…」
彼の独り言の意味がジョナには分からない。いつの間にかキースの顔が険しく、その鋭い視線はかつてのマツカを見据えていた。
「化け物、そう呼ばないとお前は俺の何かが分からなくなる、お前を側に置く理由が分からなくなる」
「どういうことですか」
「何故かお前を離せなかった、私と同じで、孤独で…」
そのままキースはジョナをソファへ座らせた。
「お前は私が利用するためのミュウ、それだけのはずだった」
―― キース、あなた…。
 声に出せずにいると、体重をかけられ簡単にソファへ沈められる。
「お前は俺の心の中へ容易く入ってきた、それを許した自分が分からなかった」
吐息がかかるほど顔が近づく。
「相容れない存在のはずのお前を…」
多分、孤独を分かち合いたかったのかもしれない。けれどもその先にある破滅を理解していたから、俺はお前を放さずにいながら、心では排除するしかなかったのだ。
 ジョナは見開いた瞳で彼を見つめた。声を使わず心で語りかけてくるキース、あのキースがこんな告白をするのが信じられなかった。
真っ直ぐに視線を合わせてキースは声を絞った。
「マツカ、何故俺を置いて逝った」
澄んだペイルブルーの瞳が叫んでいる。
 ジョナは途端、目を見張った。自分が去った後の事を知らない。彼はあの時、確かに悲しんだ。マツカの意識が途切れる直前の一瞬、彼から感じたのは心を抉られるような痛み。キースにそれ程の悲しみの感情を植え付けた後、地球に降りる最期の時までに彼がどんな想いを抱えていたのかをジョナは考えた事も無かった。
 ふと、手首を握る力が弱まった。静かに息を吐き出して心を落ち着かせようとする。やがて視線を外したのはキースの方だった。
 お前にも非はあるのだと苦し紛れに恨み言を言ったつもりが、マツカがそれ以上の切なさを抱えていた事を彼もまた理解していたのだ。
「マツカ、すまなかった」

苦しかっただろう。
気がつかなかった、いや知る事を恐れていた俺の方がいく倍も罪深い。
何もかもが遅かった…。

 ジョナは開いた瞳から大粒の涙をこぼした。

***

 シーツの波間で気がつくと、ジョナは辺りを見渡した。いつもの自宅だ。彼女はぼんやり昨日の事を思い出そうとした。丸一日長い夢を見ていた様だ。
「キース……」
隣で眠りを貪っている男が寝返りを打つ。彼は相変わらず裸で…。
「!?」
自分の体の異変を素早く察知するとジョナは一糸纏わぬ姿のまま飛び起きてシャワールームに駆け込んだ。

 たぶん彼はいつもの彼ではなくなっていた。マツカに感化されたのか、彼の感情はかつてのキースにすり替わった。どの辺りからだったろうか。
過去のマツカとキースがお互いの感情を認め合ったとしたら二人はその後どうなったのだろう?
その答えがここにある。
 ジョナは顔を真っ赤にしてシャワールームでうずくまる。

 一方、同じ頃に目を覚ましたキースも枕へ顔を埋め、のたうち回っていた。そして昨夜の事は絶対に忘れたフリをしていようと心に決めた。


(終)

ジョナとジョナ (前)

 銀色の髪の美女は鏡に向かってため息をつく。
(今夜はゆっくり出来るかしら)
 彼女の大切な恋人がここ数ヶ月業務に忙殺されているのだ。彼は大佐に昇進してからほぼ前線に出張る事は無くなった。しかし今回の様に大小様々なオペレーションが重なると、特にその前後は誰よりも忙しいはずだ。業務の合間にポッドで睡眠を取るなんてことも珍しくなかった。
仕方がない。彼はもはやパルテノンの政治家達よりも支持されているリーダーだ。
常に二人でいるにも関わらず寂しく思うのは贅沢というものだ。と彼女は自分に言い聞かせる。
先日、他の男性から初めて君は綺麗だと褒められた。たぶんそれは恋人のおかげだ。彼が彼女に自信を与え、今の立場に誇りを持てるように支えてくれた。せめてそれに応えなければ。
 今朝も優しい色の紅を唇に丁寧に射し直し、身だしなみを整える。それからジョナ・マツカはキース・アニアン大佐の執務室へ向かった。

―― でも今の自分はキースにとって本当に大切な存在であり続けているのだろうか。
 ふとした拍子に重大な疑問を持ってしまったのは疲れていた為か。

いつもの通路、いつもの白い天井、窓の外の景色。急に時間がゆっくりと流れる様に感じた。
ジョナは通路ど真ん中に立ち止まり考え込んでしまう。
―― リインカーネーションした結果、今は成り行きでキースに受け入れてもらっているという事実がある。
 前世のキースはマツカをどう思っていたのか。彼は常にマツカを化け物と呼び、その献身に殆ど応えてくれはしなかった。
もしも、それがキースの本心だったとしたら?マツカはミュウである以外には何も取り柄がない、魅力も何も無いつまらない人間だったとしたら?
 彼女は突っ立ったまま、緩やかにウェーブを描く銀色の頭を俯かせて床を眺めた。

 どのくらいの時間が経っただろう。

「おっ、ジョナ!おはよう」
ビクッと体を緊張させた後、そろりと顔を上げて声の主を見るジョナ。
「お、おはようございます…」
背後から爽快と歩み寄って来たのはアニアンの懐刀と呼ばれる有能な補佐官だ。
「ん?どうかしたのか?具合悪いのか?」
いつものように今朝も元気良く、きびきびとした動作でスタージョンはジョナの真正面に回ると、彼女の血の気が引いた顔を不思議そうに眺めた。おそらくジョナと最も親しい同僚である彼はすぐにその異状に気がついたようだ。
「い、いいえ…、あの、アニアン大佐へ頼まれたデータ端末を持って行くのですが」
「ああ、そうか。ついでに悪いが、オレのデータを同期させておいてくれ」
そういうとジョナの手首の銀色の端末(ブレスレットみたいなものだ)へ自分の端末を当てる。触れるだけで瞬時に機密データが同期される仕組みだ。
「……」
無言で手首に落とされる視線。やはり彼女の様子がどこかおかしい。
「お前何だか顔色悪いから気をつけてな。調子悪いなら"夫"である大佐にもちゃんと言えよ」
ジョナは呆然とスタージョンの顔を見つめた。パクリと口を開けても上手く言葉が出てこない。
 数秒後、
「お、夫?」
「何?」
「い、いえ…あ、あの、…執務室に行けば良いのでしょうか」
なぜか自分のすべき行動を今思い出したかのように言うジョナ・マツカ。
「大佐に会うんだろ?」
「大佐はこちらの執務室におられるのですか?」
ジョナは恐る恐る尋ねた。
「今朝は緊急会議も何も無ければそうだろうよ」
「そ、そうですか」
肩をすぼめてどこか自信なさそうに話すジョナを見てスタージョンは首を傾げた。
執務室はすぐそこだ。早く行けばいいのに。日課のコーヒーの準備もあるんだろ?朝は人前でイチャつく様に見えるから、わざわざ大佐が執務室に篭ってる気遣いを知ってるはずだが。
「あのぅ、すると、大佐はこちらのお部屋に在室されているのでしょうか」
ジョナの指差す先にはセキュリティ上番号のみが表示されている扉がある。
「お前、大佐と暮らしているくせに何すっとぼけたこと言ってるんだよ。さっき軍事務所(ここ)へアニアン大佐と自宅から一緒に来たんだろ?」
「い、一緒、にぃ?!」
素っ頓狂な声を上げ、ジョナはパタパタと小走りして執務室に駆け込んでいく。
(あいつ、働きすぎじゃないのか?)
スタージョンはあっけにとられてその後ろ姿を見送った。

 執務室の前室を無言で通り抜け、さらに奥の部屋へ足を運ぶと、ジョナは前方に赤いピアス男の姿を確認した。

―― うわぁ、居た。

と、心の中で思ってからジョナは手に持っていた小さなカードをキースの前へ差し出した。極力目を合わせぬように。
「マツカ、どうした?」
 物凄い速さで電信を入力していたキースはジョナの姿が目に入るとその手を止め、モニタから視線を上げた。
「い、いえ…キース。どうぞ」
ぷるぷると震えているジョナの手の中には己が要求していた新しいデータ転送用のカード型端末が握られているが…。
 いつもと違う雰囲気を感じ取り、キースは怪訝な顔をする。彼は静かにジョナの手から端末を受け取り自分のデスクに置く。と、その白い手を上からそっと握りしめた。
途端、ジョナが硬直する。視線の先には自身の白魚の手を包み込む、整った男の手指。
「何があった?」
視線がとても優しい。
「き、きーっ、き、」
「震えているぞ」
キースに顔を覗き込まれると、ジョナはさらに狼狽した。
「キース・アニアン!」
「そうだ、どうした」
「あの、あのあのっ!」
「マツカ、お前少し顔が赤いな」
ジョナの手を握り締めたまま、片方の手をジョナの首元へそっと包み込むように当てる。
「熱は無いようだが……」
そのまま頬をそっと撫でる。
「ありません、正常です!」
「では、何だ?」
「ち、近い(顔が)」
思わず体をのけぞらせて叫ぶジョナ。この男の身にまとう匂いにクラリとするのは何故なんだ。感じた事のない感覚を刺激されてジョナは取り敢えず逃げ出したくなる。
キースはさらに眉を潜めた。
先程エレベータの中でキスした時はいつもと同じだった。己からのスキンシップは恥じらいながらも受け入れるジョナが、己を拒否している様に感じる。一体何があった?
「キースっ…なんで…」
ジョナは目を潤ませて可哀想なほど狼狽していた。
驚いたキースは椅子から腰を上げてジョナの前に立つと両肩を手で掴んだ。
「一体何があったんだ、言ってみろマツカ!」
ジョナは目の前のキースを見上げて思わず呟いた。
「あなた、いつの間にこんな身長伸びたんですか?!」
キースの頭の中をクエスチョンマークが飛び交う。
「いや、違う。するとぼくが小さくなったんだ…そ、そうか。今、ぼく、女の子…そ、そして、あなたと一緒に暮らしてるって事で…ええ、一線越えた関係だって理解してるんです、でも…」
訳の分からない事を呟き、目を回し始めるジョナの肩を驚いて抱くキース。
「おいっ、しっかりしろ!」
「あなたはキース・アニアンなのに、キースじゃない…」
そして、どんどん声が小さくなるジョナに慌てて叫ぶ。
「し、しっかりしろ!ジョナ!」
「ぼくをファーストネームで呼ぶなんて…ありえないっ…!」
 そしてジョナは本当に気を失い、キースの腕の中に倒れ込んだ。

続く
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